急須で入れたようななにか

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ひたすら移動する道東旅(ひがし北海道ネットワークバス 乗り放題パス)

2023年2月13日

15 分くらいで読めます!

今回の旅の立役者は「ひがし北海道ネットワークバス乗り放題パス」です。
国内線どこでも片道7,000円と組み合わせて道東を移動しました。

普段であれば青春18きっぷなんかを駆使して最安値を攻める私ですが、いつもとは違います。
前日に人生最後の定期試験を終えたのです。快適な旅行をしましょう。
これは娯楽です。束の間の休息です。

金曜日

7:00自宅→(バス, 鉄道 東武,京急)→羽田空港11:36

東武株主優待を使うと羽田まで1400円で行けるので……ね、少し時間は掛かりますが東武経由で羽田空港まで向かいます。

自宅→(バス)→東武宇都宮→(東武各停)→新栃木→(東武各停)→南栗橋→(東武各停)→北越谷→(東武準急)→押上→(京成急行)→羽田空港第1・第2ターミナル

通学途中の高校生とすれ違う道中はアニメ「宇宙よりも遠い場所」のワンシーンを彷彿させます。

乗り換えの新栃木駅ですでに雪がちらつきます。
この日は北海道に行かずとも、冬将軍自ら関東地方に赴いてくれていました。

移動中はKindle Unlimitedにある百合漫画全部読もうキャンペーン(個人開催)を楽しんでいました。

自宅から空港まで5時間弱を要しましたが……羽田空港到着です。
すでに出発40分前くらいで、小走りで保安検査を突破しました。

12:25羽田空港→(飛行機)→根室中標津空港14:05

ギリギリ雪にならない雨の中、出発です。
何度飛行機に乗っても離陸の瞬間はワクワクします。

雲の上はもちろん青空で、飛行機とのすれ違いすらもはっきり見えちゃいます。(記事では画像圧縮されてはっきり見えません!)

飛行中は機内Wi-FiでTwitterしたり、ほぼ日が出している『ほぼ日の就職論「はたらきたい。」』を読んだりしていました。

北海道らしい景色が見えてきました。

中標津(なかしべつ)町の天気を調べると、最低気温-23度でした。

根室中標津空港到着です。

14:25根室中標津空港→(中標津空港線 バス)→根室駅前ターミナル16:06

空港から根室市を結ぶ空港連絡バスに乗りました。

1時間半ほど揺られて朝日に一番近い街、根室市に到着です。

日本最東端の市区町村です。

根室

根室まで来たので日本最東端の納沙布岬まで行きたいところですが、時間の都合上断念。
以前稚内にも行きましたが、そのときも宗谷岬まで行けていません。日本最北と日本最東どちらもギリギリ達成ならずです。

駅前のお店でお昼ご飯兼夜ご飯を食べました。塩ラーメンです。

お店の方のご厚意で、まかないまでいただきました。
むしろこっちがメインじゃないかってくらい、めちゃくちゃ美味しかったです。

心も体もぽかぽかになりました。

17:40根室駅前ターミナル→(特急ねむろ号 バス)→釧路駅前20:10

釧路までは列車でも行けますが先述の通り乗り放題パスがあるので、特急ねむろ号(バス)で釧路へ向かいます。

日本最東端ということもあり、すでに外は真っ暗です。
バスは暗闇を進みます。

ホラゲーに出てきそうな電話ボックスがあったりしました……
爆睡して起きても、まだ着いてませんでした。

起きてる間は森見登美彦さん小説を読んだりして、巧みな言葉遊びを楽しんでいました。
あと読みかけの百合漫画読んだり……?

ちょうど出てきたセリフがまさにそれでした。
私にとって旅行は積読解消タイムなのです。インプット奴隷合宿の亜種です。

釧路に近づくに連れて明るくなってきます。
さすが人口16万を誇る大都市です。

釧路

バスは釧路駅に到着です。

凍った地面で転ばないように、よちよちと歩きながらホテルへ向かいます。

豪華に個室ですが……宿の早割+全国旅行支援を活用した結果、朝食付きで3040円、さらに2000円のクーポンが付くので実質1040円で泊まれることになりました。

ネットカフェもびっくりの価格です。朝食付きですよ??

窓からは釧路市街が見えます。

昨日試験とバイトしていたとは思えない、別世界でした。

行くまでは北海道の寒さに怯えていましたが、以外にも体感としては寒くなく、むしろどこに行っても室内は暖かく快適でした。

土曜日

釧路

朝ごはんを食べて、のんびりチェックアウトを済ませて出発です。
えっちらおっちら重たい荷物を運びながら、雪の大地を噛み締めて駅に向かいます。

途中、謎のカラフル氷とも出会いました。

11:05根室駅→(SL 冬の湿原号)→標茶駅12:35

根室からは景気よくSLに乗っちゃいます。

さて……

小雪がちらつく中プラットフォームに降り立ちました。

北海道唯一のSL運行です。
普通列車でも良かったのですが、ちょうど鉄路での移動が必要な区間にSLが走っていたので、SLにしてみました。

レトロな客車です。

石炭ストーブが付いてるんですよこの車両。

標茶(しべちゃ)まで乗車です。

ストーブでイカを焼いてる人の香りをおすそ分けしてもらいました。

私も負けじと普段買わない駅弁を持ち込んでいます。
サケ、イクラ、カニと豪華な駅弁ですが地域クーポン利用で実質0円です。

列車は釧路湿原を抜けていきます。

相席した方のご家族から干し芋をいただきました。
ストーブで焼きたてほかほかです。

天然記念物のタンチョウです。

有人駅時代に駅長が餌付けしてた名残で今も住み着いているとのことです。

終着、標茶(しべちゃ)町に到着です。

駅では副町長さんやマスコットキャラクターが出迎えに来てました。
標茶は酪農と観光の町とのことです。

標茶

駅を出ると牛乳は食べ物という事実が明かされていました。

バスが来るまでの待ち時間に近くのカフェに行きました。

折角なので650円のケーキセットをいただきました。

コーヒーもその場でペーパードリップされてて美味です。

13:45標茶駅→(ひがし北海道エクスプレスバス 8号)→ウトロ温泉17:00

ひがし北海道エクスプレスバスも、先述の乗り放題パスで乗れちゃいます。(事前予約は必須)

人数が少なかったため、ロケバスサイズのバスでした。

アトサヌプリ(硫黄山)

最初の停車観光スポットは活火山のアトサヌプリ(硫黄山)です。

アトサヌプリはアイヌ語で「裸の山」と言う意味とのことで、冬でも岩肌が露出しています。
川治温泉の源泉にもなっています。

地球の鼓動を間近に感じてきました。

ちなみにここはさくゆい旅行でも出てきたところですね。
(さくゆいはあります!!!)

オシンコシンの滝と流氷

活火山から1時間半ほど揺られ、着いたのはオシンコシンの滝です。

オシンコシンはアイヌ語で「エゾマツが群生するところ」とのことです。

たそがれ時に見る滝も乙なものです。
冬の寒さに負けず凍っていません。

かたや反対側のオホーツク海では流氷が近づいています。
接岸まであと少しです。

日の入りが綺麗に撮れました。

運転手の方いわく、ここまで綺麗な夕日は中々見れないとのことでした。

宿

ビジネスホテルすら渋る人間が大学生活初となるリゾートホテルに泊まりました。
改装工事期間限定の素泊まりプラン+全国旅行支援を組み合わせて11000円ちょっとと……リゾートホテルらしからぬ破格です。

お部屋が自宅より広いです。
一人なんですけどね……豪華にベット2つです。

靴下まで備品にありましたよ???

窓からは流氷が見れます。

素泊まりプランなので、夜ご飯調達に行きます。

地図の通り知床半島居住区域の端ですが……

セブンイレブン鎮座です。全国旅行支援の地域クーポンも使えます。

こういったところのセブンイレブンと丸の内にあるセブンイレブンが同じ商品同じ価格で売ってるのすごすぎませんか??

北海道限定でみんな大好きスープ付き焼きそばを買いました。
これを夜ご飯とします!

カップ焼きそばとしては高めですが、スープが付いてきます。
このスープが美味しいんです。

美味しい。

ホテルの売店でちょこんとした木彫りの熊を買いました。
先客の方が55万円の熊の毛皮を買ってたおかげか、この小さな木彫りの熊をお店の人にまけてもらえて、660円のところが600円になりました。

ホテル内には足湯テラスなんて小洒落たものまでありました。

わぉ……

ウトロ温泉の足湯です。

おぉ……(めちゃくちゃ温かい)

そして外には流れる流氷。
このために生まれてきたのかもしれない……

このホテルの宿泊理由は、明日行きたい場所に行くためのバス利用の条件として指定されたホテルとして泊まる必要があったためというネガティブな理由でしたが……高級に触れるのは良いことですね。
労働意欲が駆り立てられます。はたらきたい気持ちで胸がいっぱいになりました。

日曜日

8:15ウトロ温泉→(ひがし北海道エクスプレスバス 5号)→根室中標津空港13:15

さて、ホテルに別れを告げてバスに乗車です。

流氷を横目にバスは走ります。

この日のバスはバスガイドの方が同伴されていました。ツアーではないですけどね……!
バスガイド付きなんて修学旅行ぶりですが、普段ネットを漁っていた周辺情報がラジオのごとく流れていき、大変お得だなと感じました。

オシンコシンの滝

前日にも来ましたが、今度は朝のオシンコシンの滝です。

天候には恵まれませんでしたが、昨日よりも流氷が近づいていて感動です。

カラスがいました。本当にどこでも居ますね……

再びバスに乗り、野付半島に向かいます。
移動中は爆睡したり、「ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか」を読んで自身の行動を反省したりしていました。

バスは野付半島に入りました。

凍った野付湾でワカサギ釣りしてる人々がいました。

野付半島ネイチャーセンター

本旅一番のメインディッシュ「野付半島」です。

Googleマップで偶然見つけて、ずっと気になっていた場所です。
こんなエビみたいな地形、他にあります??
日本最大の砂嘴とのことです。

そしてここ、別海町です。日本で3番目に大きな「町」です。
ベイシア(滋賀~福島に展開する大手スーパー)のプライベートブランド商品「別海のおいしい牛乳」でおなじみの別海です。

お昼は別海ジャンボホタテバーガーをいただきました。
自分で組み立てるタイプのバーガーです。

美味しい。

500ml牛乳付きです。

お部屋に籠もってるのはもったいないので、外に出ます。

オホーツク海側、国後島は見えませんでした……

地図を見るたびに、地形に感動します……

時間の許す限り歩きました。礼文島を思い出しますね……

帰りに蝦夷鹿に出会いました。

寒い中必死に食事中でした。
蝦夷鹿は基本同性同士で行動するみたいです。人類みたいですね。

野付半島を後にし、バスは中標津バスターミナル、中標津空港へと向かいます。

中標津空港で下車です。

14:45根室中標津空港→(飛行機)→羽田空港16:40

駅のお土産屋さんで残りの地域クーポンを消費しました。買ったのはトドの缶詰です。
今回の旅はほとんど財布を開けることなく終わっちゃいました。

小雪がちらつく中標津空港を出発です。

日の入り頃、羽田空港に戻ってきました。

帰宅

帰りは諸事情あってJRです。
上野東京ラインの爆速っぷりには毎度笑っちゃいます。

移動中はブログの内容考えつつ、森見登美彦先生の小説を読んでいました。

所感

就活も試験も終わっていない先の見えない11月に飛行機を予約していた旅行ですが、なんとかいい感じの気分転換に落ち着きました。

これまで旅行に対してはコスパばかりを追い求めていましたが、ちゃんと観光するのも良いことだと再任させられました。