こんにちは、うすゆきです。
私が高校3年生の頃の思い出を綴ります。といっても1年前の話ですが。
高校3年生といえば、受験ですよね。
今は宇都宮大学生ですが当時の私は千葉大学への進学を目標としていました。そんな私は夏にオープンキャンパスへ行くことに決めました。でも受験の天王山と呼ばれる夏に遊ぶわけにもいかないので楽しいとんぼ返りの旅を計画しました。
以下はその紀行になります。
0泊3日なのは1度もホテルなどの宿泊施設を利用していないからです。でもきちんと寝ましたのでご安心ください。
おおまなか旅プラン 8/8 出発(寝台列車利用) 8/9 大学到着,オープンキャンパス参加,東京観光,帰路へ向けて出発(青春18きっぷ利用) 8/10 自宅到着
2019年8月8日
この日は学校主催の夏季補習最終日だった。授業は7限まであった。
私は島根県在住であり、放課後に1000km離れた東京へ向かうなんて通常はできないのだが、これができるのである。
寝台特急を使えば!!
サンライズ出雲とは
Wikipediaより
東京駅 - 出雲市駅間を、東海道本線・山陽本線・伯備線・山陰本線を経由して運行している寝台特別急行列車である。
日本唯一、毎日運行している寝台列車があるんです。これに乗りました。
と言ってもこの列車の出発駅出雲市よりかなり西に住んでいるのでここまで来るのにも列車に乗っていますがそこは個人情報保護の観点から省きます。
地方出身者にとって東京は憧れです。学校終わりの放課後に東京行ってくるなんてエモエモのエモいことです。
私は「2019年一番エモかったのは?」と聞かれたら間違いなくこの放課後のことを言うでしょう。
サンライズ出雲号東京行き。
島根県の出雲市駅を18:51に発車します。
食堂車は無く自販機くらいしか無いので、事前に食料を購入済。
乗車!
サンライズ出雲号の座席にはいくつか種類があるのですが、もちろんお金に余裕はないので一番安い「ノビノビ座席」に乗ります。
乗車券+特急券だけで乗れる座席です。指定席のための切符が必要ですが、ちゃんと寝るだけのスペースはあります。
デメリットは個別にコンセントが無いこと、仕切りがないことくらいです。
私は自称サンライズ出雲の常連なのでまずシャワー券を買いに行きます。
夏場なのでシャワーに入らず寝るなんて冒涜ですからね。
サンライズ出雲のシャワーを利用するにはシャワー券を買う必要があるのですが、これが枚数に制限あるんですよね。なので急いで券売機へ!
まるでいつかブログに投稿でもするんじゃないかってくらいちゃんと写真が残ってました。
券は無事手に入れたので、シャワーはもうちょっと後で浴びることにしてまずは景色を楽しみます。
夕日を楽しみながら夜ご飯を食べました。
落ち着いてきたのでシャワーに入ります。動く列車の中で温かいお湯に触れられるなんて古語で言うと「あわれなり」です。揺れる車内と水で滑りやすくなった床で命の危険を少し感じましたが……
夜ご飯も食べつつ、受験生なので勉強もしつつ、息抜きに散歩です。
個室のある車両です。お金持ちになったらじゃんじゃん利用したいですね。
そして寝ます。だいたい岡山駅過ぎたあたりで寝るのがちょうど良い時間です。
2019年8月9日
朝!!!
快晴でした。
そして東京駅下車! 7:10くらいです。
駅メロが心地良い。
サンライズ出雲は東京駅9番線に止まるのですが、9番線の駅メロの名前は「ドリームパーク」です。
昨日まで島根県で夏季補習を受けていた高校生にとって東京はまさにドリームパークに他なりません。
でも遊びに来たわけじゃないので!!
千葉大へ直行します!!!!
東京から1時間程度です。総武線に乗って到着。西千葉駅から千葉大学までは数分で着いちゃいます。
そして千葉大学へ!
オープンキャンパスで絶対行くべきなのは現役大学生と相談できるコーナーです。去年他大学のオープンキャンパスに行った際も行ったのですが、とても良いモチベーションアップにつながりました。
さすがに内部の画像を撮る訳には行かないので割愛です。
他に工学部全体説明会、電気電子工学コース説明会、都市環境システムコース説明会に参加しました。
オープンキャンパスは予約が必要な説明会が多いので参加予定の方はご注意ください。
あと大事なのは図書館の散策です。大学生になった時勉強できる空間がどんなものか極めて重要ですから。
画像は無いですが、とても綺麗な図書館でした。
珈琲が好きなので帰りに千葉大近くの珈琲屋へ行きました。
「純喫茶シノダ」というお店です。珈琲豆の販売もあります。
さて、来たばかりですが帰路へ向かいます。ホテルなんかには泊まりません。0泊3日?です。贅沢なんてできません。受験生には時間もありません。
名残惜しさに撮った西千葉駅での一枚。短すぎる!!!はるばる1000km先から来たのに!
帰路ですが、ここで終わらせません。ここからも楽しみます。
帰りも夜行列車なので列車出発まで時間があります。
そこで東京を散策します。
夜のプラン ・東京駅でお土産購入と夜ご飯を済ます ・重要文化財「明治生命館」に行く ・TOKYO MIDTOWN HIBIYA散策 ・TOHOシネマズ日比谷で映画見る ・銭湯入る
割と色々ありますね。帰りの列車は23時発ですから割と時間があるんです。
これを見ておそらく都会住みの方はおい!東京に来てまで映画かよ!ってなるかと思います。
でも田舎民にとって映画を見る機会は極めて貴重です。
ちなみに自宅から最寄りの映画館までは高速バスで2時間を要します………
実は上記の計画は勉強合間に緻密に計画を立てていたので、東京駅付近をいい感じに散策しながら”都会”を楽しめるプランなんです。
早めの夜ご飯を東京駅で食べて、コインロッカーに大きい荷物を預け、身軽に出発です。
まず明治生命館!
なんと戦前に建てられた建築物です。東京大空襲を乗り越えた建物です。壮厳です。
戦後はGHQに接収されていましたが、現代はバリバリ現役の明治生命の建物です。
都会の中に佇む西洋風建築物。中には無料で入れます。しっかり展示が整備されているのですが、観光客は少なく穴場かもしれません。
戦前からエアコン完備でエレベーターありのすごい建物です。
明治生命館を立ち去り、また歩きます。
自分都会にいる、やばい。といった言葉では表せないドキドキした感情でした。
憧れの東京ですから。
次にTOKYO MIDTOWN HIBIYA!
コンクリートジャングルですよ……………
お洒落すぎました。お店見て回ったのに、あまりのお洒落さに怖くて何も買えませんでした。
そのままTOHOシネマズ日比谷へ。もちろんチケットは予約済みです。
「天気の子」を見ました。
泣いちゃいました。素敵な作品です。
明日からまた普通の受験生活に戻ると思うとそれもそれで泣けました。
そして映画館で周りに座っていた方々は東京に住んでいるんだと羨ましく思いました。
実は東京で映画を見たのにはもう1つ理由があって、それは映画館出た瞬間に聖地巡礼できる!ってことです笑。
最後に銭湯へ!
画像無くて申し訳ありません。
実は別の銭湯に行く予定だったのですが、営業時間外で急遽「銀座湯」という銭湯に行くことになりました。銀座四丁目を模した壁画のある銭湯で、お店の方と少しお話もできました。島根と聞いて驚かれていました。さてこれで本当に帰路へ向かいます。
実は帰り、銭湯から東京駅に行くまでの間で道に迷い、唯一の頼りであったスマホがフリーズし、帰りの列車に間に合わないんじゃないかとハラハラしましたが、なんとか間に合いました。ギリギリセーフです。
さて皆さん、ここで帰るだけだと思いますよね。じつは違うんです。ここからが私にとってメインだったりします。もちろんオープンキャンパスに来たのが本当のメインな訳ですが。
受験生だと、どうしても遊ぶ時間がないわけです。そうすると代わり映えのない日々が続きます。たまには旅をしたくなります。行きの「サンライズ出雲」も十分楽しかったのですが、乗ってれば着いちゃいます。そんなの面白さに欠けます。そこで!
青春18きっぷの登場です!!!!!
最後に旅を盛り上げてくれます。
青春18きっぷとは
日本全国のJR線の普通・快速列車の普通車自由席及びBRT(バス高速輸送システム)、ならびにJR西日本宮島フェリーに自由に乗り降りできるきっぷです。
JR東海公式より
この青春18きっぷを使うとJR内であればどこまで行っても1日あたり2410円。長距離になればなる程お得です。
これで帰ります!
さて、東京↔自宅までの帰宅方法は
「新幹線+高速バス」「飛行機+自家用車」「普通列車+サンライズ出雲」「普通列車+夜行バス」
の4択が通常なのですが、夜行バスを除いてどれもお高いんですよね。新幹線も飛行機も通常料金だと片道2万円は超えてしまいます。サンライズ出雲でも一番安いノビノビ座席で1万円台後半です。かといって夜行バスは少々快適さや柔軟さに欠けます。
しかし夏の数日間限定でこの選択肢に「ムーンライトながら+青春18きっぷ」が降臨します。
ムーンライトながらとは
夜行列車の一つである。当列車は東京駅 - 大垣駅間を東海道本線経由で運行する夜行快速列車である。かつては定期列車であったが、2009年(平成21年)3月14日以降は臨時列車として運行されている。
Wikipediaより
ちなみに大垣駅は岐阜県大垣市にある駅です。
先述の通り、青春18きっぷでは特急などに乗れない制約があるのですが、ムーンライトながらは快速の列車区分なので乗れます。もちろんこれは有名なことですので、数少ない指定席の確保は中々大変です。
このプランを使うと東京↔島根間の運賃が
青春18きっぷ2日分+ムーンライトながら指定席料金530円の
合計5350円で行けちゃいます!!!!
新幹線も飛行機も片道2万円を超えることを考えると、いかに破格か分かります。
だって新幹線1往復の料金で上記プランだと4往復できるんですよ!!!
しかも宿代浮きますし!
でももちろん安さの代償が伴います。
文字が続くので、安さの代償を話す前にムーンライトながらをお見せします。
といってもムーンライトながらの外装は撮り忘れてしまいましたが…
東京駅23:10発です。サンライズ出雲の下り列車は22:00の発ですから、より長く東京に滞在できるんです。
ちなみに「ムーンライトながら」の使用列車は往年の特急型列車、国鉄185系です。
これが車内。
サンライズ出雲と打って変わって、本当にただの座席です。電気も昼夜つけっぱなしなのでアイマスク必須です。それでも夜行バスよりは快適ではないでしょうか。
防犯ガバガバじゃねぇかとお思いかと思います。そのとおりです。
ですが女性一人の方も普通に居られて、平和な世界だと感じました。
さて先述の続き、安さの代償についてです。
1つは上記の寝心地の悪い座席ですがそれ以外にもあります。
むしろムーンライトながらは希少性という観点で言えばメリットかもしれません。
さてその最たる安さの代償は所要時間です。
ムーンライトながら自体は東京23:10に発車し大垣駅到着は5:50なのですが、大垣駅から自宅島根県までは、まだ400km以上あります。住所がバレちゃうので詳細は控えますが、家に着いたのは夜20時過ぎでした。
つまり東京駅→自宅までの所要時間が21時間です。これが安さ最大の代償です。
よくそんな旅に耐えられるかとお思いかもしれませんが、割と楽しいものなんですよ。
ではその楽しい旅に戻りますね。
2019年8月10日
5:50大垣駅到着。
知る人ぞ知る「大垣ダッシュ」が始まります
青春18きっぷを使う「18きっぱー」には有名な競技?です。
これは何かといいますと
ムーンライトながらは終点「大垣駅」に5:50着なのですが、そこから西日本へ向かう次の列車は5:52発なんですよね。この2分乗り換えに遅れると次の乗り換えに間に合わず、また次に間に合わずと旅のプランが狂うのが青春18きっぷ旅の特徴ですので皆さん必死なんです。そして乗り換え2分なのに乗り換え先の列車は反対ホームに止まっているので少し距離があるんです。だから大垣駅で走る人続出です。だから大垣ダッシュです。
とはいっても近年は激しさが減ったみたいです。私も安全面を考慮して早歩きしました。
早歩きでも大抵は乗り換えに間に合うのですが、列車の椅子が埋まって座れず立ちっぱなしになるんですよね…
ここからは乗り換えの繰り返しです。青春18きっぷは特急や新幹線乗れませんので必然的に乗り換えが増えます。
とはいっても便利な列車があります。それは「新快速」です。新快速は特急並の速さを誇る列車なのですが青春18きっぷで乗れちゃうんですよね。
特に関西地方にお住まいの方は馴染み深いかと思いますが、播州赤穂行き新快速の便利さには脱帽です。
合間に勉強です。酔い止め飲まないと車内で勉強なんてできないのですが、その代償として眠気が襲います。眠って起きては勉強、眠って起きては勉強です。
さすがに同じ列車に3時間も乗っていると乗客も変わります。
途中隣に座った方が女性の方で、同じく受験勉強してて、モチベーションが上がりました。
青春18きっぷの良いところの一つは地域を感じられることです。
関西圏だと乗客から聞こえてくる関西弁は旅路の供です。
さて、関西弁ともおさらばです。
とは言いつつ、乗り換えの詳細を書いていると長く億劫になってしまうので省きますね。
大ターミナル駅の岡山駅です。夏休み期間ということもあってめちゃくちゃ混雑していました!
ちなみにですが岡山で買えるお土産「元祖吉備団子」が美味しいのでおすすめです。
青春18きっぷだとどうしても座れないこともあります。数時間座れないとなると重たい荷物に押しつぶされそうな気分になります。でもそれも青春18きっぷ旅の魅力の1つです。
画像ぼかしてばかりですみません。プライバシー保護のためです!!!
なのでたまには綺麗な風景を。
サンライズ出雲も止まる新見駅です。このあたりからは人も減り、確実に座れるようになります。
新見駅は姫新線、芸備線、伯備線が止まるターミナル駅です。
ふと姫新線、芸備線のダイヤを見ると……
ソーシャルディスタンスが保たれていました。
さて、そろそろ島根県に突入です。島根県も広いですからまだ旅としては続きます。
美しい夕焼けの写真も載せたいのですが、これ以降は個人情報につながるので、以降最後の一枚として控えておきますね。
夜ご飯は出雲市駅でいただきました。
「カフェレストいずも」というお店です。サンライズ出雲によく乗る方なら馴染み深いお店かもしれません。
それと出雲市駅の駅メロがなかなか良いのでぜひ聴いてみてくださいね。
乗り換えして、帰宅して、そして受験勉強を再開しました。
おわり
編集後記
高校生活で放課後にした楽しいこと堂々の一位が本記事で書いたオープンキャンパスへの旅です。
オープンキャンパスといいつつ実は移動も楽しめる素敵な旅です。受験会場まで行く予行練習にもなりました。
とにかく当時の私は東京に憧れていました。
今、私は宇都宮大学生です。
千葉大学へは行けなかったものの東京の近くに住むという夢は叶いました。
宇都宮から東京までは100kmほどです。かなり近くなりました。
社会情勢が落ち着いたらまた東京に行きたいです。
そしてブログ書くのって楽しいですね。
ご視聴ありがとうございました!