最近、月のうち3万円を新しい興味の開拓に使うことにしている。
今月はその予算の一部でMaker Faire Tokyo 2024に行ってみた。
Maker Faire Tokyo 2024は東京ビックサイトで行われるものづくりの祭典であり、エンジニアではおなじみO'Reillyが主催である。
良さ
学会と技術カンファレンスとコミケの積集合のような存在だった。
企業ブースこそあるが、ほとんどのブースが個人の趣味やサークル活動の成果となっている点がおもしろい。
ニコニコ技術部みたいな動画でしか見れなかった世界を現実で見れるイベントだった。
自分に刺さりすぎたイベントで、小学生か中学生か高校生のうちに行けたら良かったと感じた。
自分に子どもができたら、一緒に行きたい。
会場に居た子どもたちがめちゃくちゃに羨ましかった。
詳細
会場の中の一部を紹介する。(撮影OKなもの)
結合振動子系でライブ会場を再現してみた ver2024
まず見つけたのは天狗工房さんの「結合振動子系でライブ会場を再現してみた ver2024」
サイリウム1つ1つにサーボモータとマイコンを用意しそれらに結合振動子モデルので計算された信号を送ったもの。
少しずつ同期されるけど、でも全部は同期しない本物のライブ感が演出されていた。
制作された方が仰っていた、アニメとかのライブ演出は全部揃っていて、本物でないという発言にとても共感した。
NANDだけで16bit CPUを作ってみよう!!
そしてちぇりーたくあんさんの「NANDだけで16bit CPUを作ってみよう!!」も見れた。これはTwitterで皆さん(一部界隈のみ)がよく見るであろうNANDだけで作られた16bit CPU。
会場でのデモだけでなく、回路図やこのCPUで動作可能なアセンブリコード集の資料掲載、さらには同じものを作れるキットの販売までされていた。
作者の方いわく、最初は機械語でプログラムを書いていたが限界が来てアセンブリで書いているという話や、誰でも使えるように2層基板にしているなどの話もあり、単に個人の満足だけでなく大衆に使えるような工夫までされていた。
超弩級DX組織専用 自動判子装置
そして会場の中でも異彩を放つ、ハンコを自動で偉い人に傾けながら押す装置の実物も見れた。
tofunologyさんの「超弩級DX組織専用 自動判子装置」。
驚きなのはこの装置内でプライベートネットワークが構築され、ネットワーク経由で3台のマイコンに命令を送って動作させていること。
マイコンはArmとRISC-Vを搭載したMilk-V Duo 256mを使用しており、ArmでLinuxを使った通信、RISC-Vでリアルタイム制御を行うとんでもない構成になっていた。
アナログライフゲーム&3進論理回路ほか
きっちーさんの「アナログライフゲーム&3進論理回路ほか」ではプログラミングでおなじみのアルゴリズムが回路として表現されていた。
マイコン無しでのバブルソートには驚きを禁じ得ない。
カズヤシバタ
そしてカズヤシバタさんのブース。
Twitterでよく見るカズヤシバタさんご本人が直々に説明してくださっており、動画で見た声と顔だ!!となった。
最近公開された汁シールドの実物まで見れた。
ステッカーも購入した。
さらに一緒にお写真まで撮らせていただけて素晴らしい思い出の1つになった。
M5Stack
M5Stack直々のブースまであった。
まだ販売されてない商品が置いてあったりと、マイコンボード好きにはワクワクの場所だった。
さらに、M5Stack系のマイコンユーザなら誰でも知ってるLovyanGFXやM5Unifiedライブラリの作者、らびやんさん本人がいらしたこと。
M5Paperで表示された名札を見て、らびやん……あのLovyanGFXの!?となって声を掛けてしまった。
柔和ですごく接しやすい方だった。
らびやんさんですら謙虚なのだから自分はどんなものを作っても奢ってはいけないと思った。
スイッチサイエンスブース
スイッチサイエンスで普段売ってる製品が安く購入できて一部買ってしまった。
他にも最新のATOM S3Rなどが売っており、激アツ会場だった。
他にも月間InterfaceなどでおなじみCQ出版のブースやオライリーのブースもあり、激アツだった。
物販は無かったがSeeed Studioのブースなどもあり、秋葉原ですらなかなか見れない世界を楽しむことができた。
おわり
隣の会場では骨董品フェアみたいなものが開催されており、こちらも縄文土器や関ヶ原の戦いの時の銃弾とか売ってておもしろそうだった。
普段行ったことのない世界に行くのは楽しい。
そして一人で籠もっていた趣味のイベントに参加するのはもっと楽しい。